今回、全く思いもかけずに網膜剥離の手術、入院という珍しい経験をしてしまいました。
この経験を皆さんに伝えることでお役に立てるかどうか分かりませんが、まあなにかの
参考にしてください。

その１　健康診断

１０月１１日に３年ぶりに健康診断を受けた。後日郵送により結果を受け取る。他は全く問題なかったが、なぜか眼科に「再検診」の文字が。何も自覚症状がないので不思議に思ったがせっかく検診を受けたのだからと行ってみることにした。眼底の写真を撮った事だけは覚えていたが・・・。

　診察を受けたら「左目の端のほうに網膜剥離があります。今は止まっていますがいずれ手術が必要になると思います。ここでは手術出来ないので紹介状を書きますがどうしましょうか？」と言われ驚く。

失業中でどうせ暇なんだからという思いと自覚症状がないんだからたいしたことじゃないんだろうと盲腸を切る程度に楽観的に考えて紹介状を書いてもらった。

 その２　市大病院

　１１月４日に紹介状を持って南区浦舟町にある横浜市大病院の眼科に行った。やはり同じようなことを言われて、「様子を見るって手もありますがどうしますか？」と言われたがやはり手術を受けることにした。

早速予約をして１１月１１日か１８日に手術をすることが決定しレントゲン、心電図などの検査もした。入院期間は１週間〜１０日だそうだ。

家に帰って妻に話す。詳細についてあれこれ聞かれたが、「わからない。」を連発してあきれられる。そりゃあ家族だって不安だろう。本人だけはのんきで、なるようになるとしか思っていないのだ。

実は私が先生に聞いたのは「１２月７日にパーティーがあってバンドで演奏するがＯＫか？」という事だけだったのだ。他にはスケジュールもなかったし。
 

１５階建ての巨大な病院の建物と１階内部。会計のとなりは横浜銀行本店営業部の出張所になっている。
 

その３　入院

　１１月６日に連絡があり８日入院と決定した。夫婦で時間どおりに病院に行く。早速１２階の病室に行き婦長さんから説明を受ける。若くて素敵な人だなあと、あくまでのんきな私であった。夫婦しての病院の第一印象は「ホテルみたいだね。」だった。すごくきれいだ。で、早速、手術までは「当て金」を着けることに・・・。

 これが「当て金」（あてがね）。これを手術を受けるまで１日中付けるのだ。寝る時はいいだろうとはずして寝ていたら午前４時に起こされて「寝る時も付けてくださいね。」って言われた。きょろきょろしないという事の他に物理的に目の保護をするという意味もあるようだ。
 　　　
 

目薬の表と安静度を示す表。「当て金」の絵が書いてある。私は全く自覚症状がなかったのでこっそり出歩いて注意されたりしていた。
　　　 

１２階の病室から見た夜景。月がきれいだった。見舞いにきたうちの娘と記念撮影。撮っている妻から「カメラのほうを向いて。」って言われたが、これがカメラ目線なのだ
 

１５階の「展望室」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　こちらからはみなとみらい方面が良く見える。
 

毎週水曜日に開かれるコンサートのプログラムが貼ってあった。１階と１５階同じプログラムで行われる。
 

病室風景。すべてのスタッフがいつも笑顔で本当に良く面倒を見てくれた。病室は４人部屋で、ウォッシュレット付きの快適なトイレがついていた。
 

こちらは配膳車。保温、保冷が出来るようだ。右は今回持ちこんだＣＤ、ＭＤなど。たくさん持っていったのに同じようなのばかり聴いていた。
 

こちらはハイテクなテレビ。アームが付いていて寝たままでも見られる。リモコンにヘッドホンを差して使う。
 　　　

これは「うつむき」姿勢。私は症状がかるかったせいか、たまたましなくて済んだが、たいていの人は手術後この姿勢を１週間程度とらされる。右は私のところにも持ちこまれた「うつむき」グッズ。
 

「うつむき」は寝ている間はもちろん、起きている時も下のように指示が事細かにあって、けっして上をむかないようになっている。これにみなさん苦しんでいた。でも、手術５０％、うつむき５０％って言われたらするしかない。出来なければ再手術が待っているのだ。
　　　 

バンド仲間がお見舞いに来た。なにしろ退屈しているのでありがたかった。遠いところを恐縮である。「デイ・ルーム」で話をする。あとで「出歩いては行けません。」と注意された。本当はまだ部屋にいなければいけないのだ。
 

これが富士山が良く見える「デイ・ルーム」。晴れた日は朝に夕に写真を撮った。
 

眼科病棟の床の赤い線は、うつむいたまま歩けるようにと引いてある。部屋番号も足元に書いてある。